細胞培養に使用する血清について

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2022.12.19

こんにちは。ふくとみクリニック培養士の萩原でございます。

今回は、細胞培養に使用する血清についてお話させていただこうかと思います!

 以前の投稿で少しお話いたしましたが、細胞を培養するためには「培地」と「血清」が必要です。

「培地」とは、細胞を培養する際に必要な栄養成分を含む液体です。

「血清」の役割としましては、栄養の供給細胞増殖促進細胞接着性など

ほかにも様々な細胞培養に必要な役割をしています。

細胞培養で使用される血清は、主にウシやヒトのものが使用されています。

当院では、患者様自身の血清を使用しています。これには、しっかりとした理由があります!

ある論文では、ヒト間葉系幹細胞をヒト自家血清とウシ胎児血清で比較培養したところ

増殖速度は、自家ヒト血清で培養させた細胞の方が速かった。

また、自家ヒト血清で増殖した細胞の密度はウシ胎児血清で増殖した細胞の密度の2倍以上であった結果が出ています。(Stem Cells,Volume23,lssue9,October2005,Pages1357-1366

加えて、フルオーダーメイドの治療を行うことで拒絶反応やアレルギーが起こる可能性を

極めて低くすることができます。

このような理由から当院では、患者様に細胞培養用の採血をお願いしています。             

もし体調や疾患の状態などの理由で採血が困難な場合には対策方法もございますので、

不安なことがございましたら、一度カウンセリングにて相談していただければと思います!

「脳卒中再生医療」とは、
厚生労働省より再生医療等提供計画番号:PB5160002を取得している治療方法です。

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