2014.06.05
ふくとみクリニック院長の福富です。
今日は、当院で脳卒中再生医療をおこなった患者様の症状とその症状がどのように改善したのかについてお話ししたいと思います。
正確にお話しするため、カルテを見ながらお話しさせていただきます。
今回お話しする患者さんは、A.I 様 51才です。
この方は50歳の時に、左の内頚動脈の閉塞によって脳梗塞を起こされています。
症状としては、右の片麻痺と意識障害を認めたために脳外科の病院に緊急入院されています。
入院後に脳浮腫と言って脳が腫れる症状が起きました。
この脳浮腫が起こると何故いけないかというと、脳は頭蓋骨に覆われていて閉鎖された空間にあります。
この状態で脳が腫れて大きくなると圧の逃げ道がないため、頭蓋骨に唯一穴の開いた部分、つまり首の根っこの部分を圧迫します。
そうするとそこには脳幹と言って生きていくうえで最も重要な部分があり、これが圧迫されると呼吸が止まってしまうのです。
これを予防するために、この患者さんは、減圧開頭と言って頭蓋骨の一部に穴をあけて、圧を逃がして脳幹を圧迫しないようにする治療を行いました。
この治療によって、この患者様は脳浮腫も治まり、一命を取り留めることができたのです。
そして意識の改善もみられました。
しかし、左の脳梗塞と右の片麻痺といった症状が残ってしまいました。
この患者様は、お若く、且つ前向きに努力をされる頑張り屋なこともあって、1年間リハビリを人一倍頑張られました。
それでも右の片麻痺の症状がなかなか取れないために、さらにもっと新しく良い治療方法がないものかとインターネット等で必死にお探しになって、ふくとみクリニックの脳卒中再生医療
という治療方法をお知りになり、この治療を受けに当院を受診されました。
この後、この方がどのような治療を受け、どのように症状が改善されたかについては次回以降で順次お話ししていきたいと思います。