vol.8 どうして幹細胞ではダメなのか?
ふくとみクリニック院長の福富です。前回、脂肪幹細胞と骨髄幹細胞の違いについてお話ししました。脳卒中再生医療では、骨髄幹細胞を取り出し、培養して体内に戻す治療を行うのです。では脳卒中再生医療を骨髄幹細胞とほぼ同じ役割をする脂肪幹細胞で脳卒中再生医療はできないのか?というお話をしたいと思います。同じ幹細胞の種類なのでどちらを使ってもいいと思います。ここで僕の考え方をお話しします。脂肪幹細胞というのは脂...
- 2014.04.28
ふくとみクリニック院長の福富です。前回、脂肪幹細胞と骨髄幹細胞の違いについてお話ししました。脳卒中再生医療では、骨髄幹細胞を取り出し、培養して体内に戻す治療を行うのです。では脳卒中再生医療を骨髄幹細胞とほぼ同じ役割をする脂肪幹細胞で脳卒中再生医療はできないのか?というお話をしたいと思います。同じ幹細胞の種類なのでどちらを使ってもいいと思います。ここで僕の考え方をお話しします。脂肪幹細胞というのは脂...
ふくとみクリニック院長の福富です。今日は骨髄幹細胞と脂肪幹細胞の違いについてお話ししたいと思います。まず、「幹細胞」という言葉ですが、この幹細胞はどのような細胞にでもなれる細胞なのです。世の中で騒がれているiPS細胞ほどの万能性はないのですが、なれる細胞は少し限定されていてiPS細胞に近い優秀な細胞なのです。そして重要なことは、この細胞は我々の体の中にすでに存在しています。この「幹細胞」の前に「骨...
ふくとみクリニック院長の福富です。今日は骨髄幹細胞の役割の第三回目です。骨髄幹細胞の3つ目の役割は血管再生ですが、具体的には傷ついてしまった血管を修復する作用なのです。脳卒中を起こしてしまった人が、症状が安定した後でも、弱ってしまった血管が原因で、また血管が詰まって脳梗塞を起こしたり、血管が破れて脳出血を起こしてしまったりして、もう一度脳卒中を起こしてしまうかもしれないという恐怖を少しでも少なくし...
ふくとみクリニック院長の福富です。今日は骨髄幹細胞の役割の第2回目です。骨髄幹細胞の2つ目の役割は、傷ついてしまった脳神経細胞を修復し、再生させるといった役割です。昔から、一度傷ついてしまった脳神経細胞は二度と元には戻らないとされてきました。しかし最近の研究の結果、傷ついてしまった脳神経細胞を修復できる可能性が出てきたのです。そしてその研究が全世界で進められています。この脳神経細胞を修復させるもの...
ふくとみクリニック院長の福富です。今日は前回お話しした骨髄幹細胞の3つの役割の1つ目についてお話ししたいと思います。1つ目の役割は、血管を新しく作るという役割についてお話ししたいと思います。これを医学的に「血管新生」といいます。脳卒中というのは、脳の血管が切れてしまったり、詰まってしまったりして、その先にある脳細胞に血を送れなくなるために脳細胞が破壊されてしまうといった病気なのです。この病気が起こ...