スタッフブログ
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- 2026.03.14
「歩けるようになる」とはどういうことか
― 重心と正中から歩行を再構築する ―
「歩けるようになりたい」
この言葉に対して、
私たちは何をリハビリしているのでしょうか。
歩行とは単なる下肢運動ではありません。
重心を制御しながら、身体の正中を保ち、前方へ移動し続ける課題です。
歩行の本質は“立脚期”にある
歩行 = 交互に行われる片脚立位制御の連続
多くの症例で問題になるのは遊脚ではなく、
麻痺側立脚期の不安定性です。
背景には
- 正中感覚の破綻
- 荷重不安定性
- 抗重力伸展活動の低下
があります。
図解①:麻痺側に乗れない状態

特徴
- 重心が常に健側へ偏る
- 麻痺側股関節が支持点として機能しない
- 骨盤が水平保持できない
- 立脚期が短縮する
→ 遊脚の問題は二次的に出現
図解②:正中が再構築された状態


特徴
- 重心が立脚側へ明確に移動
- 骨盤が安定
- 体幹の抗重力伸展活動が出現
- 推進方向が前上方へ整う
感覚が変わると、運動出力は自然に変わります。
症例紹介(発症2年・右片麻痺)
発症2年経過の右片麻痺の方。
主訴は
「右脚が引っかかる」「歩幅が出ない」
評価では
- 右立脚期の極端な短縮
- 骨盤の左偏位
- 右足底荷重感覚の希薄
- 右股関節伸展活動の低下
当初は「筋力不足」と説明されていました。
しかし実際は、
右に身体があるという感覚が弱い状態でした。
介入では
- 足底圧入力の明確化
- 股関節での荷重受容の再学習
- 骨盤帯アライメントの再構築
- 体幹伸展方向への誘導
を優先。
2週間で
- 右立脚時間延長
- 骨盤偏位減少
- 足部把持軽減
- 歩幅の自然な拡大
が出現。
筋トレはほぼ行っていません。
当院のアプローチ
当院では医師と連携しながら、
感覚入力を高め、麻痺側への荷重を促し、正中感覚の再獲得を支援することで歩行を再構築します。
まず正しく理解すること。
そこから回復の道筋が見えてきます。
ブログ著者

認定理学療法士認定証
脳卒中リハビリテーションセンター
山本 義隆
理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳卒中リハビリテーションセンターの山本です。
「もっと動けるようになりたい」「出来るようになりたい」そんなお困りや不安を感じられている方の手助けができるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリテーションを行っております。
患者さま一人ひとりに合わせた最適なリハビリを提供し、「やってよかった」と感じていただけるよう取り組んでまいります。リハビリテーションをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
