スタッフブログ
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- 2026.07.30
脳卒中の後遺症が改善しやすい人に共通する3つの特徴|理学療法士が臨床経験から解説
脳卒中の後遺症でリハビリを続けていると、
「同じくらいの麻痺なのに、あの人はどんどん良くなっている」
「私はもうここまでなのかな……」
そんな風に感じたことはありませんか。
実際、同じような脳卒中であっても、回復のスピードや改善の程度には大きな個人差があります。
もちろん、脳梗塞や脳出血といった病気の種類、損傷した脳の部位や範囲、発症からの期間、年齢、持病などが回復に影響することは事実です。しかし、それだけで回復が決まるわけではありません。
私は理学療法士として15年以上、多くの脳卒中患者さんのリハビリに携わってきました。その中で感じるのは、「改善しやすい方」には共通した考え方や生活習慣があるということです。
今回は、実際の臨床経験をもとに、改善につながりやすい3つの特徴をご紹介します。
①「できない理由」ではなく「できる方法」を探している
改善していく方に共通しているのは、「できない理由」を探すのではなく、「どうすればできるようになるか」を考える姿勢です。
例えば、
「もう無理ですよね?」
ではなく、
「どうすればできますか?」
「違う方法はありませんか?」
という質問をされる方は、少しずつでも前へ進んでいくことが多くあります。
これは決して楽観的だからではありません。
「方法を変えれば結果も変わるかもしれない」という柔軟な考え方を持っていることが大きなポイントです。
リハビリには一つの正解しかないわけではありません。
歩き方も、手の使い方も、身体の動かし方も、一人ひとり異なります。
ある方法では難しくても、身体の使い方を少し変えたり、補助具を工夫したり、運動の順番を変えたりすることで、できるようになることも少なくありません。
私たちは、その方に合った方法を一緒に探し、「できた」という成功体験を積み重ねることを大切にしています。
② リハビリ以外の時間も大切にしている
リハビリは週に数回、1回40~60分程度という方が多いでしょう。
しかし、一週間168時間のうち、リハビリをしている時間はほんのわずかです。
つまり、身体の変化を左右するのは、日常生活の過ごし方と言っても過言ではありません。
改善している方ほど、
・毎日ストレッチを行う
・歩く時間を決めている
・自主トレーニングを習慣にしている
・動画を見ながら復習している
・意識して麻痺側を使うようにしている
など、自分に合った方法を無理なく継続しています。
もちろん、長時間の運動や難しいトレーニングをする必要はありません。
5分でも10分でも、「毎日続けること」の積み重ねが、脳への良い刺激となり、身体の変化につながっていきます。
継続は地味に感じるかもしれませんが、最も効果的なリハビリの一つなのです。
③ 小さな変化を大切にしている
脳卒中の回復は、一直線に良くなるものではありません。
ある日突然大きく改善するというよりも、小さな変化を何度も積み重ねながら少しずつ回復していくことがほとんどです。
例えば、
「指が少しだけ動いた」
「立ち上がりが昨日より楽だった」
「歩く時に足が引っかかる回数が減った」
「転びそうになっても踏ん張れた」
このような変化は、本人でさえ気づかないことがあります。
しかし、こうした小さな積み重ねこそが、数か月後の大きな改善につながります。
私たちは、患者さん自身が気づいていない小さな変化も見逃さず、それを次のリハビリへつなげることを大切にしています。
「前回よりここが良くなっていますよ」と具体的にお伝えすることで、自信やモチベーションにつながることも少なくありません。
改善しにくくなるのはどんな時?
反対に、
・「もう歳だから仕方ない」
・「何をしても同じだ」
・「リハビリの日だけ頑張ればいい」
という気持ちが強くなると、身体を動かす機会そのものが減ってしまいます。
すると筋力や体力だけでなく、動こうとする意欲も低下し、改善のチャンスを逃してしまうことがあります。
もちろん、そのように感じてしまうのは決して珍しいことではありません。
思うように回復しない期間が続けば、不安になったり、希望を失ってしまったりするのは自然なことです。
だからこそ、一人で悩まず、今の身体の状態を客観的に評価し、「まだ改善できる部分はどこなのか」を専門家と一緒に確認することが大切です。
私たちが大切にしていること
脳卒中リハビリテーションセンターでは、「運動をたくさん行うこと」だけを目的にはしていません。
まずは、
・なぜ歩きにくいのか
・なぜ手が使いにくいのか
・どの動作が生活を一番困らせているのか
・何を優先すれば改善につながるのか
を丁寧に評価し、一人ひとりに合わせたリハビリプログラムをご提案しています。
また、リハビリ室だけで終わるのではなく、ご自宅でも安心して続けられる自主トレーニングや生活上の工夫もお伝えしています。
私たちが目指しているのは、「リハビリの時間だけ頑張る」のではなく、「日常生活そのものがリハビリになる」ことです。
まとめ
脳卒中の後遺症には個人差があり、回復のスピードも人それぞれです。
しかし、多くの患者さんを見てきた中で、改善しやすい方には次の3つの共通点がありました。
- 「できない理由」ではなく「できる方法」を探す
- リハビリ以外の時間も大切にし、自宅で継続する
- 小さな変化を見逃さず積み重ねる
もし今、「もう良くならないかもしれない」と感じているのであれば、一度ご自身の身体を見つめ直してみませんか。
思い込みだけで可能性を閉ざしてしまうのは、とてももったいないことです。
私たちは、一人ひとりの「まだできること」を見つけ、その可能性を最大限に引き出せるよう全力でサポートしています。
このブログについて
このブログでは、理学療法士の視点から、脳卒中リハビリに関する疑問や不安を、できるだけ分かりやすくお伝えしています。
「今のリハビリを続けていて良いのか不安」
「もっと歩けるようになりたい」
「手をもう少し使えるようになりたい」
そんなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
当院では、お身体の状態を丁寧に評価し、生活や目標に合わせたリハビリプランをご提案しています。
📩 ご相談・お問い合わせは、ホームページの診療予約・ご相談フォーム、またはお電話よりお気軽にご連絡ください。
※個別の病状や治療方針に関するご相談につきましては、メールではお答えできません。診察やリハビリの際にお気軽にご相談ください。
ブログ著者

認定理学療法士認定証
脳卒中リハビリテーションセンター
山本 義隆
理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳卒中リハビリテーションセンターの山本です。
「もっと動けるようになりたい」「出来るようになりたい」そんなお困りや不安を感じられている方の手助けができるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリテーションを行っております。
患者さま一人ひとりに合わせた最適なリハビリを提供し、「やってよかった」と感じていただけるよう取り組んでまいります。リハビリテーションをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
