スタッフブログ
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- 2026.08.03
「装具っていつ作り直したらいいの?誰に相談すればいいの?」脳卒中後の装具について理学療法士が解説
脳卒中リハビリテーションセンターのブログでは、皆さまからいただいたご質問にもお答えしています。
今回いただいたご質問はこちらです。
「装具って、いつ作り直したらいいのでしょうか?」
「誰に相談すればいいのか分からなくて……。」
この質問は、私たちが日々のリハビリの中でもよくいただく内容です。
脳卒中後に装具を作製し、その後何年も同じ装具を使い続けている方は少なくありません。
「まだ壊れていないから。」
「歩けているから、このままで大丈夫。」
そう考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、装具は一度作れば一生使い続けられるものではありません。
脳卒中後の身体は、リハビリによる回復だけでなく、筋力や筋緊張、関節の柔軟性、歩き方などが時間の経過とともに変化していきます。
身体が変化すれば、それに合わせて装具も見直すことが大切です。
今回は、装具を見直すタイミングや相談先について、理学療法士の視点から解説します。
「まだ使える」は、本当に大丈夫?
装具が壊れていなければ、そのまま使い続けている方は少なくありません。
しかし、次のような変化はありませんか?
・最近つまずくことが増えた
・足や膝に痛みが出てきた
・歩くと疲れやすくなった
・装具がきつい、または緩く感じる
・数年間、装具の評価を受けていない
これらは、現在の身体と装具が合わなくなってきているサインかもしれません。
身体に合わない装具を使い続けることで、転倒しやすくなったり、歩き方の癖が強くなったり、関節への負担が大きくなることがあります。
「歩けているから問題ない」と思われるかもしれません。
しかし、歩けることと、安全に歩き続けられることは同じではありません。
装具を見直すタイミングは?
「何年使ったら作り直した方がいいですか?」
この質問もよくいただきます。
実は、「○年経ったら必ず作り直す」という決まりはありません。
大切なのは、使用年数だけではなく、現在の身体や歩き方に装具が合っているかどうかです。
以下のような変化がある場合は、一度専門家による評価を受けることをおすすめします。
・リハビリによって歩き方が変わった
・身体機能に変化があった
・足の変形や拘縮が進んだ
・歩きにくさや痛みを感じるようになった
また、装具そのものも毎日の使用によって少しずつ劣化します。
特にプラスチック製の装具は、繰り返し荷重が加わることでしなり方が変化し、ベルトやクッションも摩耗していきます。
見た目では問題がなくても、本来の機能を十分に発揮できていない場合があります。
私たちも、靴底がすり減った靴や足に合わなくなった靴を履き続けることはありません。
装具も同じように、身体の変化に合わせて確認することが大切です。
「作り直し」ではなく「調整」で良くなることもあります
「歩きにくくなったから、新しい装具を作らなければ。」
そう考える方も多いのですが、必ずしも作り直しが必要とは限りません。
例えば、
・ベルトの交換
・パッドの交換
・装具の角度調整
・足継手の設定変更
など、調整だけで歩きやすさが改善することもあります。
大切なのは、「古くなったから作り直す」のではなく、今の身体に合っているかを確認することです。
誰に相談すればいいの?
現在リハビリを受けている方は、まず担当の理学療法士や作業療法士へ相談してください。
必要に応じて、
・主治医
・義肢装具士
・ケアマネジャー
などと連携しながら、調整や再作製が必要かどうかを判断します。
一方で、医療保険でのリハビリが終了した方の中には、
「どこへ相談すればいいか分からない」
と困っている方も少なくありません。
その場合は、お住まいの市区町村の福祉担当窓口や、脳卒中を専門とするリハビリ施設へ相談してみましょう。
「こんなことで相談していいのかな」と迷われる方もいるかもしれません。
しかし、早めに確認することで、装具の調整だけで解決できる場合もあります。
一人で悩まず、まずは専門家に相談することが大切です。
「費用がかかるなら……」と相談をためらっていませんか?
装具についてお話しすると、
「また作り直すとなると、お金がかかりますよね。」
「費用が心配なので、今の装具で我慢します。」
という声を耳にすることがあります。
装具は決して安いものではありません。
だからこそ、不安を感じるのは当然です。
しかし、身体に合わない装具を使い続けることで、転倒や痛みにつながり、生活の質が低下してしまうこともあります。
また、新しく作り直さなければならないと思われがちですが、修理や調整で対応できる場合もあります。
装具には医療保険や身体障害者手帳制度など、利用できる制度があります。
費用だけを理由に諦めるのではなく、まずは専門家へ相談し、ご自身が利用できる制度について確認してみてください。
今回の記事では、「装具を見直すタイミング」についてお話ししました。
次回は、
「装具は何年使える?医療保険と身体障害者手帳制度の違い」
をテーマに、装具に関する制度や費用、修理・再作製の考え方について分かりやすく解説します。
装具について不安や疑問をお持ちの方は、ぜひ次回の記事もご覧ください。
ブログ著者

認定理学療法士認定証
脳卒中リハビリテーションセンター
山本 義隆
理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳卒中リハビリテーションセンターの山本です。
「もっと動けるようになりたい」「出来るようになりたい」そんなお困りや不安を感じられている方の手助けができるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリテーションを行っております。
患者さま一人ひとりに合わせた最適なリハビリを提供し、「やってよかった」と感じていただけるよう取り組んでまいります。リハビリテーションをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
