スタッフブログ
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- 2025.12.01
姿勢なしに運動できない
何か身体を動かすとき、
「姿勢」と「運動」という概念に分けて考えたことはありますか?
おそらく、ほとんどの人はありません。
もし普段から考えていたら……かなりの変態です。(笑)
しかし実は、
ヒトは動くとき必ず“基準点”を持っています。
当たり前ですが、私たちは地球上、
重力という環境下で生活しています。
つまり、
重力に対する基準を常に身体の中に持っている のです。
その基準点があるので、自分が真っすぐなのか、傾いているのかが分かるのです。
■ 姿勢とは「定位」である
身体を動かすとき、
・自分はどこにいるのか
・身体はどちらを向いているのか
・どのくらい傾いているのか
・環境との距離はどれくらいか
これらを無意識、あるいは意識的に分析しながら
適切な距離・方向・出力を調整しています。
このとき必要なのが「感覚」です。
視覚
前庭覚
体性感覚

それらの情報を統合し、
身体を空間に“定位”させる。
そしてその定位を土台に、
目的に応じた「運動」が遂行されます。
つまり、
姿勢は運動の土台であり、
運動は姿勢の上に成り立つ。
この2つは切り離せない関係にあります。
■ 感覚が崩れると何が起こるか
脳卒中の患者さんは、
運動麻痺だけでなく感覚障害を呈することも少なくありません。
するとどうなるか。
・環境との距離感が分からない
・身体がどれくらい傾いているか分からない
・どの程度力を出せばよいか分からない
結果として、
恐怖心が強くなる
過剰に力が入る
バランスを崩す
転倒につながる
といった現象が起こります。
運動の問題のように見えて、
実は「定位」の問題であることも多いのです。
■ 私たちは何に介入しているのか?
立位練習をしているとき、
歩行練習をしているとき、
私たちは一体どの要素に介入しているのでしょうか?
筋力?
協調性?
バランス?
感覚入力?
空間認知?
ただ動作を繰り返しているだけでは、
本質的な改善にはつながらないかもしれません。
重要なのは、
その人の「姿勢定位」がどこで崩れているのかを見極めること。
そして、
定位を再構築した上で運動を組み立てること。
姿勢と運動は別物ではありません。
常に相互作用しています。
どの要素が破綻しているのか。
どこに介入しているのか。
そこを考え続けることが、適切なアプローチに繋がると考えています。
ブログ著者

認定理学療法士認定証
脳卒中リハビリテーションセンター
山本 義隆
理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳卒中リハビリテーションセンターの山本です。
「もっと動けるようになりたい」「出来るようになりたい」そんなお困りや不安を感じられている方の手助けができるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリテーションを行っております。
患者さま一人ひとりに合わせた最適なリハビリを提供し、「やってよかった」と感じていただけるよう取り組んでまいります。リハビリテーションをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
