スタッフブログ
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- 2026.08.10
装具を作るにはいくらかかる?医療保険・補装具制度と申請の流れを理学療法士が解説
今回のテーマはこちらです。
「装具を作るには、いくらくらいかかるのでしょうか?」
「装具は高いと聞いたことがあるけど、本当?」
「保険は使えるの?」
「自己負担はどのくらい?」
「手続きが難しそう…。」
このような不安から、装具を作ることをためらってしまう方は少なくありません。
実際に私たちも、外来やリハビリの現場で同じようなご相談をよくいただきます。
そこで今回は、装具にかかる費用の目安や利用できる制度、装具が完成するまでの流れについて分かりやすくご紹介します。
装具はいくらくらいするのでしょうか?
脳卒中後に使用する短下肢装具は、一人ひとりの足の形や麻痺の状態に合わせて作るオーダーメイドです。
義肢装具士が採型・採寸を行い、歩き方や筋力、関節の動きなどを確認しながら製作されるため、市販品とは異なります。
そのため、装具の製作費は決して安くありません。
一般的な目安としては、次のような価格帯になります。
| 装具の種類 | 製作費の目安 |
|---|---|
| プラスチック製短下肢装具 | 約5~8万円 |
| 継手付き短下肢装具 | 約10~15万円 |
| 金属支柱付き短下肢装具 | 約15~20万円 |
※あくまで一般的な目安です。装具の種類や構造、使用する部品などによって費用は異なります。

この金額を見ると、「やっぱり高い…」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、多くの場合は公的な制度を利用することで、自己負担を軽減できる可能性があります。
利用できる制度は大きく2つあります
脳卒中後の装具では、主に次の2つの制度が利用されます。
① 医療保険(治療用装具)
発症後間もない時期など、治療の一環として装具を作製する場合は、医療保険の対象となることがあります。
この場合は、一度費用を支払った後、健康保険へ療養費を申請し、支給基準額に基づいて払い戻しを受ける仕組みです。
自己負担割合や支給基準によって最終的な負担額は変わりますが、「全額自己負担になる」というわけではありません。
② 補装具費支給制度
身体障害者手帳をお持ちで対象となる方は、補装具費支給制度を利用できる場合があります。
この制度では、所得区分などに応じて自己負担額が決まりますが、原則として1割負担となっています。
どちらの制度が利用できるかは、病状や身体障害者手帳の有無、作製する時期などによって異なります。
迷った場合は、主治医や理学療法士、義肢装具士へ相談してみましょう。
「結局、自分はいくら払うの?」
患者さんから一番多くいただく質問です。
実は、「○万円です」と一律にお答えすることはできません。
自己負担額は、
- 装具の種類
- 利用する制度(医療保険か補装具費支給制度か)
- 年齢
- 所得区分
- 加入している健康保険
などによって変わるためです。
そのため、装具の作製を勧められた際には、
「私の場合、自己負担はどのくらいになりますか?」
と遠慮なく確認してください。
担当の医師や理学療法士、義肢装具士が、利用できる制度やおおよその費用について説明してくれます。
装具が完成するまでの流れ
一般的には、次のような流れで進みます。
① 医師が装具の必要性を判断する
② 義肢装具士が採型・採寸を行う
③ 制度の申請(必要な場合)
④ 装具を製作する
⑤ 仮合わせを行い、必要に応じて調整する
⑥ 完成後に歩行練習や最終調整を行う
装具は完成して終わりではありません。
実際に歩いてみると、「少し当たる」「足首が動きにくい」など、調整が必要になることもあります。
より安全で歩きやすい装具にするためには、完成後の調整も大切な工程です。
装具の大切な役割
装具は決して安いものではありません。
だからこそ、「本当に必要なのかな」と悩まれる方も多くいらっしゃいます。
しかし、装具には
- 転倒を予防する
- 歩きやすくする
- 膝や股関節への負担を減らす
- 足の変形や痛みを予防する
- リハビリの効果を高める
という大切な役割があります。
私たちは、「高価な装具」をおすすめしたいのではありません。
これから先も安全に歩き続けるための道具として、本当に必要な方へ装具をご提案しています。
利用できる制度は一人ひとり異なります。
費用だけを理由に諦める前に、ぜひ一度、主治医や理学療法士、義肢装具士へ相談してみてください。
まとめ
脳卒中後の装具はオーダーメイドで製作されるため、一般的には5万円~20万円程度の費用がかかります。
しかし、多くの場合は医療保険や補装具費支給制度などを利用でき、自己負担を軽減できる可能性があります。
制度は少し複雑に感じるかもしれませんが、一人で悩む必要はありません。
医師や理学療法士、義肢装具士がサポートしながら進めていきますので、安心して相談してください。
装具は「高い買い物」ではなく、これからの生活を支え、安全に歩き続けるための大切なパートナーです。
費用への不安が少しでも軽くなり、ご自身に合った装具選びにつながれば幸いです。
ブログ著者

認定理学療法士認定証
脳卒中リハビリテーションセンター
山本 義隆
理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳卒中リハビリテーションセンターの山本です。
「もっと動けるようになりたい」「出来るようになりたい」そんなお困りや不安を感じられている方の手助けができるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリテーションを行っております。
患者さま一人ひとりに合わせた最適なリハビリを提供し、「やってよかった」と感じていただけるよう取り組んでまいります。リハビリテーションをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
