GMP基準に準処した培養室を院内に完備
ふくとみクリニックの培養室はより清潔で安全性を確保するために、設備を充実させ、GMP基準(医療品等の製造管理及び品質管理に関する基準。WHO等の国際機関や各国の規制当局が策定している基準)にしたがって培養しています。またより安全性を期すため、一年に一度は施設の温度や清潔度等の総検査(バリデーション)を必ず行っています。
幹細胞培養の流れ
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Step1 血液を遠心分離機にかけ、血清を取り出す。
骨髄液を遠心分離機にかけ、幹細胞を取り出す。 -
Step2 培地を37℃にインキュベーターであたため、培地+血清+幹細胞をあわせる。
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Step3 CO2インキュベーターで細胞を育てる。
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Step4 顕微鏡で細胞の増殖具合を確認する。底面に70~80%の密度(コンフェルト)になったらさらに次のフラスコへと継代する。
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Step5 ある一定数になったら細胞を調製する。
専門の知識をもった専任培養士が培養作業を行っています
ふくとみクリニックでは培養に関する確かなキャリアを積んだ専任培養士が、安全清潔な環境で、細心の注意を払いながら、日々作業に取り組んでいます。
コンタミネーション(雑菌混入)のリスクを常に配慮し、自身の体調管理や入室前の体調チェックなどは欠かせません。
また、細胞は生き物のため、患者さまの状態によって増殖する数や増え方も様々です。
そのため、目標の数値に達することだけではなく、できるだけ細胞が良い状態になるように、ということを心がけています。
設備紹介
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CO2インキュベーター 細胞増殖に最適な環境(37℃等)に保たれています。患者さまの細胞はこの中で増殖し、保管されています。
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インキュベーター 薬剤等を最適な温度にするための装置です。
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顕微鏡 細胞の培養状態を確認します。
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クリーンベンチ この中が一番クリーン・清潔な状態が保たれており、作業はこの中で行います。
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バイオフィルター 外部からの塵や埃など、汚れた空気の侵入を防ぎ、培養室内の空調を清潔に保っています。
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遠心分離機 血液から血清を取り出す際や、骨髄液から幹細胞を取り出す際に使用します。
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パスボックス 外部と培養室内の物の受け渡しは常にパスボックスを経由して行い、外部からの異物や空気の侵入を防いでいます。
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冷蔵庫・冷凍庫 薬剤等の保管を行っています。
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非常用電源 万が一の停電時には自動で非常用電源に切り替わるようになっており、患者さまの細胞に万一のことがないよう備えています。
品質の安全性を確保するための衛生管理
業務委託
ふくとみクリニックは、徹底した品質管理・安全確保の一環として、定期的に施設の温度や清潔度等の総検査(バリテーション)を行います。
そのなかで衛生環境管理については、再生医療などの先端医療分野においても専門のチームがあるアース環境サービス株式会社に委託し、品質保証の取り組み・製造環境の維持をGMPに則り徹底管理しています。
■洗浄・消毒・駆除
- ・バイオクリーンルーム内全域の滅菌・消毒
- ・製造ライン・製造環境の日常・定期サニテーション
- ・微生物・昆虫類・そ族・害獣・害鳥類の駆除
■衛生教育・実地指導
- ・階層別の衛生教育(5S関連)・実地指導
- ・防虫・防菌・毛髪混入防止に関する専門教育・実地指導
- ・各種検査・同定業務に関する専門教育・実地指導
- ・サニテーションマニュアルの作成・現場定着指導
■工場設計・工事・コンサル
- ・GMP対応、防虫防そ、防菌の強化に特化した設計提案
- ・微生物汚染防止に関わる設備・器具機材の紹介・販売・取り付け・メンテ
- ・防虫に関わる設備・器具機材の紹介・販売・取り付け・メンテ
- ・バイオクリーンルーム、クリーンブース、ヘパフィルターの設置工事