院長メッセージ
医療技術の革新によって、今まで対処が難しかった、数多くの病気を治す事が出来るようになってきました。ですが現代医学でも治療が難しい病気もまだ数多くあります。その一つが「脳卒中による後遺症」です。脳卒中の患者さんにとって最大の辛さは、今まであたりまえだった事が、急に出来なくなる状況の変化ではないでしょうか。私も脳梗塞を経験した患者の一人。それゆえ、患者さまご家族さまのお気持ちや立場は痛いほど理解することができます。
最近マスコミでも目にするようになってきた「再生医療」。当院では線維芽細胞や脂肪幹細胞をつかった再生治療を、2009年からスタートしました。
さらに2012年には院内に細胞培養室を設け、骨髄幹細胞を使った脳卒中後遺症の治療および再発予防の治療を開始。2015年には医療法人化を行い、骨髄培養治療を全国の患者様に行えるよう「脳卒中再生医療」を新たに診療の一つに加えています。
ふくとみクリニックで行っている「脳卒中再生医療」は、世界中で研究が進められている革新的な最先端の医療の一つ。当院では幹細胞医療を臨床応用し、現在難しいとされている脳卒中による後遺症の治療、および再発を予防する診療として活用しています。私も脳梗塞を患った際にこの治療を自分自身に行い、症状が順調に回復。今では病気になる前と同じように、クリニックでの手術や治療といった仕事に従事できるようになっています。
脳出血・脳梗塞など脳卒中の発作が起こった後、担当医に「もう一生もとに戻ることはない」と言われる無念さ。これは脳卒中を患った人にしかわからないことだと思います。けれども、人は前を向かなければ生きていくことはできません。だからこそ、患者さまとそのご家族は、一生懸命あらたな治療方法を探されていると思います。
「骨髄幹細胞による再生医療」は多くの研究機関によって研究が進められ、その将来性と可能性に大きな期待があつまる最先端の治療です。ただ臨床応用されて間もないこともあり、普及が十分なわけではありません。しかし私は自身が脳梗塞を患っただけに、脳卒中再生医療の意味をよく理解し実感しています。今後ともこの最先端医療で、脳卒中の後遺症や脳卒中再発の不安と闘う多くの方々が、前向きで笑顔あふれる人生を進んでいただけるように尽力していきたいと思います。
医療法人大雅会
ふくとみクリニック院長 福富康夫
院長プロフィール
福富 康夫(ふくとみ やすお)
医療法人大雅会 理事長
ふくとみクリニック 院長
特定認定再生医療等委員会(NA8150032)代表
日本再生医療学会員
1968年 | 兵庫県出身 |
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1998年 | 愛媛大学医学部卒業 |
神戸大学医学部第二外科入局 | |
1999年 | 高槻病院 小児外科 |
2009年 | ふくとみクリニック開院 |
2012年 | 民間で初めての骨髄幹細胞培養による「脳卒中再生医療」を開始 |
2013年 | 小脳梗塞で倒れ、脳卒中再生医療を自身にも行なう |
2014年 | 再生医療認定医となる |
医療法人大雅会設立 | |
2016年 | 厚生労働省により特定認定再生医療等委員会(NA8150032)代表に認定 |