2023.01.16
第11回 医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会
委員会開催日時:令和4年11月12日(土)12時50分~13時20分
場所:Web会議(ZOOM於)
出席者名:
|
氏名 |
性別 |
役職 |
〈委員〉 |
人見 浩史(委員長) |
男性 |
④ |
|
西山 成 |
男性 |
① |
|
荒岡 利和 |
男性 |
② |
|
片山 徹也 |
男性 |
③ |
|
松山 隆生 |
男性 |
③ |
|
田川 雅彦(技術員兼任) |
男性 |
③ |
|
木暮 直美 |
女性 |
⑤ |
|
加藤 純子 |
女性 |
⑧ |
|
藤岡 龍哉 |
男性 |
技術員 |
|
|
|
|
①分子生物学、細胞生物学、遺伝学、臨床薬理学又は病理学の専門家
②再生医療等について十分な科学的知見及び医療上の知識を有する者
③臨床医
④細胞培養加工に関する識見を有する者
⑤法律に関する専門家
⑥生命倫理に関する識見を有する者
⑦生物統計家その他の臨床研究に関する専門家
⑧一般の立場の者
配布資料
資料1 第11回医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会次第
資料2 第11回医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会出席名簿
資料3 再生医療を受けた患者数
資料4 神経変性再生医療及び脊髄再生医療を受けた患者の経過報告
概要
1、開会の辞
人見委員長が挨拶を行い、委員会開催要件を満たしていることの確認を行い、開会の辞を述べた。
2、委員会出席者挨拶
出席された各委員が挨拶を行い、Web上の音声・通信状況を確認した。また、資料が共有できていることの確認も行われた。
3、ふくとみクリニック審査済み2案件の年次報告
2022年11月1日に医療法人大雅会ふくとみクリニックより以下の2案件についての再生医療等提供状況定期 報告書を医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会が受理した。
2021年10月23日~2022年10月22日今年度分各症例数、
神経変性疾患再生医療3症例
脊髄再生医療1症例
であった。すべての症例で治療後の副作用等は見受けられなかったと報告がふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より行われた。
4、神経変性再生医療及び脊髄再生医療を受けた患者の経過報告
年次報告期間内に神経変性再生医療及び脊髄再生医療を受けた後に検診(3ヶ月後または6ヵ月後)をした患者の経過報告がふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より行われた。
1)荒岡委員より傍腫瘍性神経症候群の患者についての質問があった。ふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より現在がんの治療は終了しており、経過は良好であると確認していると回答があった。
2)松山委員より悪性腫瘍に関してこの治療によって悪化する可能性がある言われているため安全性に関しての根拠、ガイドラインを明確にした方がいいのではないかとの提案があった。がんの領域ではエクソソームは進行や増殖するという悪者のイメージがあるが全てがダメというわけではない。危険性をよく調べておくほうがいい提案があった。ふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より今回の患者の場合はがんの治療目的でなく神経変性疾患を対象に治療を行ったため、患者はリスクを承知の上で今回治療することになっている。今後は今回のような患者に対してどういった対応をするべきか意見を求めた。
3)木暮委員よりこういった場合の連携はどうなっているのか。ふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より悪性腫瘍の担当医とは連携はしていないが紹介状を持ってきてもらっているとの回答があった。
4)荒岡委員よりエクソソームにより子宮頸がん悪化、乳がん転移するといった論文がでている。現状なくても将来的にそういった可能性があることを念頭に対応できるように考えていくほうがいい。フォローアップしていれば患者ないし関っているものの身を守ることになるとの発言があった。
5)人見委員長より適応外のなかに悪性腫瘍は入っていないのか。ふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より悪性腫瘍治療中の患者に対しては再生医療の治療は極力おこなわないようにしているが、適応外の中に悪性腫瘍は含まれていないと回答があった。
人見委員長より経過観察中のがん患者に関してはかかりつけの病院と連携をとれるようしていくほうがいいのではないかとの提案があった。
6)ふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より、既往で10年前など過去にがんがあった患者に対してまで適応を考慮するべきか意見を求めた。
松山委員より5年生存で再発がなければ10年前などは考慮しなくてもいいと思うが、どこまでを区切るかはケースバイケースなためなんらかの縛りは必要であると回答があった。ふくとみクリニック(管理者 福富康夫)より詳細を調べて規定明確にしていくと返答があり、がんでも大腸がんや胃がんには傍腫瘍性神経症候群になるのかと松山委員に向けて質問があった。松山委員より大腸がんや胃がんには傍腫瘍性神経症候群がおこりにくい、傍腫瘍性神経症候群は肺がんが多いと回答があった。ふくとみクリニック(管理者 福富康夫)よりこういった患者が治療を希望した場合は、毎回審議を行うべきか質問があった。人見委員長よりこういったレアケースがあればそのときに治療適応するかメール審議していく方向で考えていきましょうと回答があった。
7)藤岡委員よりテムセルという治療方法があり、これはがん患者を対象に治療を行っており、現在そういった報告はなく、現実では5~10年再発しない可能性が高い。テムセルの治療を行う際にはもちろん副作用に関しての説明を行っており、フォローアップもしている。状況がまったく同じというわけではないが流れとしては同じ流れでいいのではないか。副作用で慎重に対応していくべきだが、悪性腫瘍フォローアップ中だと連携をしっかりすることや説明したことを文書に加えておくのがいいだろうと回答があった。
8)人見委員長より全委員一致の意見として、「ふくとみクリニックにおける神経変性再生医療及において、悪性腫瘍の既往がある患者に関しては慎重に投与を行い、かかりつけ病院との連携をとるようにしていくべきである。他の疾患についても安全性は担保されており結果も良好である。この結果をもって、今後もより安全に多くの方に治療を続けることが望ましい。」及び
「ふくとみクリニックにおける脊髄再生医療において、安全性は担保されており結果も良好である。またこの結果をもって、今後もより安全に多くの方に治療を続けることが望ましい。」との発言があった。
5、閉会の辞
人見委員長より閉会の辞を述べた。