第4回医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会

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2018.07.03

第四回 医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会

 

委員会開催日時:平成30年6月3日(日)10時00分から11時30分

場所:大阪マルビル 大阪第一ホテル ランスロット於

 

委員長    西山 成

副委員長   人見 浩史

 

委員     伊藤 信久、岡田 邦彦、川真田 伸、木暮 直美、
       土屋 貴志、富尾 貴美代、中澤 弘幸、福富 康夫

 

欠席:大橋 靖雄、片上 徹也、橋本 尚子、松山 隆生

 

配布資料

資料1    第4回医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会次第

資料2    第4回医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会出席者名簿

資料3    再生医療を受けた患者数

資料4-1  脳卒中再生医療結果報告(平成29年5月~平成30年5月)

資料4-2  脳卒中再生医療における具体的変化

資料4-3  脳卒中再生医療の疾患、年齢、男女比

 

概要

1、委員長挨拶

    西山委員長が挨拶を行い、委員会開催の条件を満たすことを確認し、開会の辞を述べた。

 

2、出席者挨拶

    出席委員の挨拶を各自行った。

 

3、ふくとみクリニック審査済みの4案件の年次報告

  • 2017年5月6日~2018年5月5日今年度分、

       脳卒中再生医療(自家骨髄幹細胞療法)   21人

       皮フ再生医療(自家線維芽細胞療法)     1人

       バスト再生医療(自家脂肪幹細胞療法)    0人

       がん免疫細胞療法(自家CAT細胞療法)    0人

      であった。治療後の副作用等は見受けられなかったと報告がふくとみ 

      クリニック・福富康夫より行われた。

  • 川真田委員より、報告の資料での症例と治療の違いについての質問があった。ふくとみクリニック院長より説明があった。今後の報告では、誰が見ても分かりやすいよう資料をまとめるよう提案があった。
  • 川真田委員より、皮膚やバストと報告がまとめてあるが、再生医療の定義として4つ症例を報告するのであれば、はっきりと分けて今後報告するよう指摘があった。
  • 本年度に行なわれた脳卒中再生医療21人、皮フ再生医療1人については、昨年に引き続き適正な検査を行い、特に問題が見いだされなかった為、安全性は確保されており結果も良好であったという意見となった。
  • ふくとみクリニック院長より、本年度の脳卒中再生医療を行った患者のQOLテスト結果の報告があった。
  • 岡田委員より、QOLテストは客観的に行っているものか主観的におこなっているものか質問があった。ふくとみクリニック院長より第1回医療法人大雅会特定認定再生医療等委員会時にも報告している通りWHOQOLテストを行っていると回答があった。次回以降毎回、QOLスコアシートを持参することになった。
  • 川真田委員より、客観的評価をナチュラルコースのデータベースを集めてまとめる提案があった。また、伊東委員より、重症例と軽症例をわけたデータベースがあるといいと提案があった。
  • 皮フ再生医療を行った患者の皮フ状態も良好を保ったとの報告を考察し、今後もより安全に多くの方に治療を続けられるよう努力することが望ましいという意見となった。
  • 脳卒中再生医療を受けた患者に行ったQOLテスト及びSISASテストでは個人差は認めるものの概ね向上したとの報告を考察し、今後もより安全に多くの方に治療を続け、治療効果の検討をより長期にわたり正確に行なえるよう努力することが望ましいという意見となった。

 

4、ふくとみクリニック審査済み4案件の変更点等確認

  • ふくとみクリニック院長より、GMPに基づいた再生医療等書類改善の報告があった。西山委員長より、異論なければ正式な書類として認めると説明があった。
  • 伊東委員よりCTMRI上で放射線技師等第三者の評価をしてはいないのか質問があった。ふくとみクリニック院長よりSIASQOLテストを行っているが、第三者の評価はしていない。今後そういった評価を検討していくと回答があった。
  • 川真田委員より、以前の委員会で2通りの方法を行っているが、今年度の症例についてはどちらを行っているかわからないが現在どうなっているのか質問があった。ふくとみクリニック院長より、今年の症例はすべて凍結を行う方法で行っているとの回答があった。また以前脳卒中再生医療の培養方法で、凍結せずに投与を行っていた方法と現在行っている凍結してからの方法での効果の差異はなかったと回答があり、通常は、凍結している方法で行うが、その方法で何か問題があったときにもう1つの方法も使えるように考えているとの回答があった。
  • ふくとみクリニック院長より、脳卒中再生医療の対象範囲を広めたいと提案があった。第1回の本委員会でハイリスク患者を対象に申請を行ったが、現段階(平成28年4月9日)では範囲が広すぎるため対象患者を脳卒中患者全般にするようご指摘いただきました。しかし現在、ALSやアルツハイマーといった脳の変性疾患の患からの問い合わせが多く、この2年間で本治療による副作用、事故等が認められず、安全性がある程度担保されたことも考慮していただき脳の変性疾患患者も治療対象患者に含めたいと提案があった。
  • 土屋委員よりハイリスク患者とはどこまでの範囲のことをいうのか質問があった。西山委員長より、高血圧や高齢もそうであると回答があり、医療というのは病気に対する治療であり、予防治療で誰もが範囲になってしまうよりも疾患を特定するべきであると提案があった。
  • 伊東委員より、予防としての治療は、厚労省しては医療費の財政圧迫の面から見ても自費診療で安全性が担保されていれば、おすすめはしないけれど行ってもよい。また、第3種でれば、健康な患者を対象に治療しているところもあり、委員会できちんと審議し、医療機関が決めれば予防治療は行ってもよいのではと前向きに検討してもいいと意見があった。また、TIA患者は対象にしていくのかの質問があった。
  • 西山委員長より、TIA患者も対象になるが対象に入れることは時期尚早であると回答があった。
  • 川真田委員より、エビデンスがないものを治療とするのは難しい。まずは、臨床を行っていくことが前提である。治療は課金であり、効果があることがわかっているので、効果がわからないのであれば臨床で行なうべきではないか。この場で回答をするのは、情報等足りなすぎるため、情報を集めて改めて議論するべきと意見があった。
  • 西山委員長より、世界的に報告等はないのかの質問があった。ふくとみクリニック院長より、某効率大学においてALS対象で臨床研究を行っているとの回答があった。
  • 西山委員長より、該当大学等のの情報を精査するべきであると指摘があった。
  • 土屋委員より、臨床試験のみならず基礎研究の情報も集めて議論するべきと意見があった。
  • 冨尾委員より、健康寿命をどうして延ばしていくかが注目されている昨今、予防治療に対して前向きに検討したいと意見があった。
  • 木暮委員より、ハイリスク患者が治療を受けたとしてどういった効果が認められるのか質問があった。ふくとみクリニック院長より、幹細胞の血管修復作用により脳卒中を予防することができる可能性があると考えていると回答があった。
  • 中澤委員より、論議と情緒を混同していることが多くなったが、安全と安心は一緒に議論できるわけがない。安全は基準をつくれ論議はできるが、安心は情緒であるため定めることはできない。ただ、科学が進歩してきて情緒も医学的に証明できてきているのではないか、少し踏み込んだ議論をし、医療も踏み込んでいけたらいいのではないかと意見があった。
  • 岡田委員より、前例がなければできないでは、一生できない。何か証明ができるマーカー等があればいいのではないかと意見があった。
  • 西山委員長より、脳卒中治療の対象拡大について、前向きであるが、現時点では情報が少なすぎるため、判断は難しい。次回の委員会までに資料・情報を集め発表、継続審議するとまとめた。

 

5、閉会の辞

    西山委員長より閉会の辞があった。

「脳卒中再生医療」とは、
厚生労働省より再生医療等提供計画番号:PB5160002を取得している治療方法です。

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