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【速報】iPS細胞によるパーキンソン病治療が保険適用へ。 ~再生医療の現場から思うこと~

2026.05.14

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皆さんこんにちは!
脳卒中再生医療センター培養士の萩原です(*’▽’)

昨日、5月13日に中医協(中央社会保険医療協議会)にて、iPS細胞から作った神経細胞「アムシェプリ」を公的医療保険の対象とすることが了承され、再生医療業界にとって歴史的な一日となりました!

パーキンソン病とはどんな病気か?
パーキンソン病は、脳の「黒質」という部分で体をスムーズに動かすための司令塔である「ドパミン」を作る神経細胞が減ってしまうことで起こります。
現代の医学では、減ってしまったドパミンを飲み薬で補うのが一般的ですが、病気が進むと
・薬の効果が切れる時間が早くなる(ウェアリング・オフ現象)
・自分の意思とは無関係に体が動いてしまう(ジスキネジア)
と言った課題が出てくる事があります。

「アムシェプリ」はどんな治療薬?
iPS細胞治療(アムシェプリ)は、この「減ってしまった神経細胞そのもの」を直接脳内に移植する再生医療等製品です。

【どうやって治療するの?】
・「細胞の赤ちゃん」を移植:iPS細胞から作った「ドパミン神経前駆細胞(神経細胞になる一歩手前の赤ちゃん細胞)」を使用します。
・精密な手術:頭蓋骨に小さな穴を開け、専用の針を使って、脳の被殻という場所に細胞を送り込みます。
・脳内で成長:移植された「赤ちゃん細胞」は、脳の中で成熟した神経細胞へと育ち、周囲の神経とネットワークを作ってドパミンを出し始めます。

【知っておきたい3つのポイント】
① すぐに効果が出るわけではない:移植した細胞が脳に馴染み、成長するまでには時間がかかります。治験では、1~2年かけてじわじわと効果が現れることが確認されています。
② 「完治」ではなく「改善・安定」:病気そのものを消し去る魔法ではなく、あくまで失われた機能を補うことで「薬の量を減らす」「動けない時間を減らす」ことが目的です。
③ 手術後のケアが必要:他人のiPS細胞を使うため、移植後しばらくは、拒絶反応を抑えるための免疫抑制剤を飲む必要があります。

「iPS細胞」と「間葉系幹細胞」の違い

 
骨髄由来間葉系幹細胞のエビデンス
当センターが扱う間葉系幹細胞についても、多くの研究論文でその有用性が報告されています。
① Treating Parkinson’s Disease with Human Bone Marrow Mesenchymal Stem Cell Secretome (2023年)
骨髄由来間葉系幹細胞が放出する「栄養因子(セクレトーム)」が脳内のドパミン神経を保護し、運動機能を回復させるメカニズムを解説した研究です。
② Mesenchymal Stem Cell-Based Therapies Applied in Neurological Diseases: A Systematic Review (2026年)
パーキンソン病の悪化原因の一つである「脳内の炎症」を間葉系幹細胞がどのように鎮めるかを詳細に調べた最新の総説論文です。
➂ Challenges and translational considerations of mesenchymal stem/stromal cell therapy for Parkinson’s disease
実際の患者様に投与した際の安全性と運動症状の改善傾向について触れた論文です。

「再生医療」という選択肢が、皆様の希望となるように
iPS細胞の保険適用というニュースは、再生医療が大きな転換期を迎えたことを示しています。
これは、パーキンソン病と共に歩む患者様やご家族にとって、大きな希望の光となるはずです。
再生医療は少しずつですが着実に進化してきています。
当センターでは脳卒中の再生医療において多くの知見を有しており、日々の培養業務もその知見に基づき厳格に行っております。
今回のニュースはパーキンソン病に関するものでしたが、「ダメージを受けた脳神経に細胞でアプローチする」という再生医療の大きな可能性が公に認められたことは、私たちが取り組んでいる脳卒中治療の未来にとっても非常に明るい材料だと感じています。
これからも、より精度の高い培養、研究開発に励んでまいります!

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